三井E&S株式会社
基本情報
- 読み
- みついいーあんどえす
- 上場区分
- プライム市場
- 本社所在地
- 東京都中央区築地五丁目6番4号(浜離宮三井ビルディング)
- 設立
- 1937年7月31日
- 業種
- 産業機械メーカー
- 資本金
- 88億4,600万円
- 売上高
- 3151億1200万円(2025年3月期)
- 従業員数
- 5,966名(連結)
事業内容・特徴
事業概要
三井E&Sは、産業機械、物流システム、エンジニアリング事業を手がける総合機械メーカー。かつては造船業を主力としていたが、事業構造の転換を図り、現在は港湾クレーンなどの物流機械、廃棄物処理プラント、舶用エンジンなどを中核事業としている。社名の「E&S」は「Engineering & Service」の略で、技術とサービスで社会に貢献するという理念を表している。
業界での立ち位置
かつては三井造船として国内造船業界の一翼を担っていたが、造船事業から撤退し、機械・エンジニアリング企業へと変貌を遂げた。現在は港湾クレーンや環境プラント分野で独自の強みを持ち、ニッチな市場でのプレゼンスを高めている。
強み
1. 港湾クレーンなど大型物流機械の設計・製造技術に優れており、世界中の港湾施設に納入実績がある。 2. 廃棄物処理プラントや排ガス処理システムなど、環境関連プラント事業で高い技術力を持つ。 3. 舶用ディーゼルエンジンの開発・製造で長年の実績があり、環境規制に対応した次世代エンジンの開発を進めている。 4. 造船事業から撤退するという大胆な事業転換を実行し、収益構造の改善に取り組んでいる。
主なサービス・製品
物流機械:港湾クレーン、コンテナクレーン、荷役機械 環境プラント:廃棄物処理プラント、バイオマス発電プラント、排ガス処理装置 舶用エンジン:大型ディーゼルエンジン、環境対応エンジン 産業機械:各種産業用機械設備
沿革
三井E&Sの歴史は1917年、三井財閥が「株式会社玉造船所」を買収したことから始まる。1937年7月31日、この玉造船所を母体として「三井造船株式会社」が設立された。以来、80年以上にわたり日本の造船業界を支えてきた。 戦前は軍艦の建造を手がけ、戦後は商船建造に転換。高度経済成長期には、タンカーやコンテナ船など大型商船を次々と建造し、日本の海運業の発展を支えた。1961年には東京証券取引所に上場を果たし、大手造船会社としての地位を確立した。 1970年代には、造船だけでなく機械事業にも注力。港湾クレーンや産業機械の製造を開始し、事業の多角化を図った。特に港湾クレーンでは、世界中の港湾施設に納入され、高い評価を得るようになった。 1980年代から1990年代にかけて、日本の造船業は韓国や中国との競争激化により厳しい状況に直面した。三井造船も例外ではなく、造船事業の収益性が低下していった。 2000年代には、環境プラント事業を強化。廃棄物処理プラントやバイオマス発電プラントなど、環境関連の設備を手がけるようになった。また、舶用ディーゼルエンジン事業も拡大し、世界中の船舶に搭載されるエンジンを供給した。 2018年、大きな転機を迎える。造船事業を分離し、常石造船との合弁会社「三井E&S造船」を設立したのだ。長年の主力事業だった造船から事実上撤退するという、大胆な決断だった。 2018年7月、社名を「三井E&S株式会社」に変更。「三井造船」という名称を捨て、機械・エンジニアリング企業としての新たなスタートを切った。 2020年には、造船事業からの完全撤退を決定。三井E&S造船の持分を常石造船に譲渡し、造船業との決別を完了させた。これにより、物流機械、環境プラント、舶用エンジンを3本柱とする事業体制へと生まれ変わった。 2020年代に入ってからは、カーボンニュートラル社会に向けた新事業にも着手。水素エンジンやアンモニア燃料エンジンなど、次世代の環境対応技術の開発を進めている。 造船からエンジニアリングへ。100年近い歴史を持つ企業が、時代の変化に対応して大胆な事業転換を図る姿は、日本の製造業の変革を象徴している。
主なグループ会社・関連会社
三井E&Sマシナリー株式会社:産業機械製造 三井E&S環境エンジニアリング株式会社:環境プラント事業 三井E&Sプラントエンジニアリング株式会社:プラント設計・建設
最近の動向
脱炭素技術開発:水素燃料エンジンやアンモニア燃料エンジンなど、次世代の環境対応技術の開発を進めている。 港湾自動化技術:自動運転技術を活用した次世代港湾クレーンの開発に取り組んでいる。 事業再編完了:造船事業からの完全撤退により、収益性の高い事業への集中が進んでいる。
働く人のデータ
- 平均年齢
- 39.9歳
- 平均勤続年数
- 15.9年
- 平均年間給与
- 703万円
この企業を一言で表すと
造船からエンジニアリングへと大胆な事業転換を遂げ、物流機械と環境プラント分野で新たな成長を目指す総合機械メーカー。