大同特殊鋼株式会社
基本情報
- 読み
- だいどうとくしゅこう
- 上場区分
- プライム市場
- 本社所在地
- 愛知県名古屋市東区東桜1-1-10アーバンネット名古屋ビル22階
- 設立
- 1950年2月
- 業種
- 鉄鋼素材メーカー
- 資本金
- 371億7200万円
- 売上高
- 5749億4500万円(2025年3月期)
- 従業員数
- 12,054名(連結)
事業内容・特徴
事業概要
大同特殊鋼は、航空機エンジンや自動車、精密機器などに使われる特殊な鋼材を製造する会社。普通の鉄とは違い、高い強度や耐熱性、磁気特性など特別な性質を持つ鋼材を作る技術に強みがある。航空機のエンジンシャフトや自動車のターボチャージャー部品、HDDの磁石など、産業の根幹を支える素材を提供している。
業界での立ち位置
航空機エンジン用シャフトで世界シェア約30%、携帯電話用磁石で世界シェア約35%、HDD用磁石では子会社の大同電子を通じて世界シェア50%以上を持つ、特殊鋼分野の世界的なリーディングカンパニー。国内では特殊鋼業界のトップ企業として、高い技術力と品質で知られている。
強み
1. 航空機エンジンや自動車ターボチャージャーなど、極限の環境で使われる部品を作る高度な冶金技術を持っている。 2. 特殊鋼から磁性材料、自動車部品まで、川上から川下まで一貫した事業展開ができる。 3. 100年以上の歴史で培った材料開発のノウハウと、顧客企業との強固な信頼関係がある。 4. 世界各地に生産拠点を持ち、グローバルな供給体制を構築している。
主なサービス・製品
特殊鋼鋼材:工具鋼、軸受鋼、ステンレス鋼、耐熱鋼、航空機用鋼材 機能材料:磁石材料、電磁ステンレス、チタン・チタン合金 自動車部品:ターボチャージャー部品、エンジンバルブ、トランスミッション部品 産業機械部品:粉末高速度鋼、焼結部品
沿革
大同特殊鋼の歴史は、1916年8月19日、「電力王」と呼ばれた福沢桃介が名古屋電燈株式会社の製鋼部門を分離独立させ、「株式会社電気製鋼所」を設立したことに始まる。福沢桃介は水力発電の余剰電力を活用し、電気炉による特殊鋼製造を事業化しようと考えた。当時、特殊鋼は輸入に頼っていたため、国産化は悲願だった。 電気製鋼所は日本で初めて電気炉による特殊鋼の量産化に成功。航空機や艦船、兵器に使われる高品質な鋼材を供給し、日本の産業発展を支えた。1921年、福沢桃介は「大同団結」という意味を込めて電力会社を「大同電力」と命名。この「大同」という名が後に特殊鋼事業にも受け継がれることになる。 1922年7月、電気製鋼所の熱田工場と福島工場を引き継ぐ形で「株式会社大同電気製鋼所」が誕生した。これが現在の大同特殊鋼の直接の前身となる。大同電気製鋼所は特殊鋼専業メーカーとして技術を磨き、日本の重工業を支える存在となっていった。 第二次世界大戦後の1950年、財閥解体の流れの中で会社は一度解散。しかし同年、従業員たちの強い思いから「新大同製鋼株式会社」として再出発を果たした。戦後の混乱期にあっても、特殊鋼への需要は高く、復興を遂げた日本経済を支える重要な役割を担った。 1976年、社名を現在の「大同特殊鋼株式会社」に変更。この頃から航空機産業への本格参入を開始し、ジェットエンジン用の耐熱合金などを開発。世界の航空機メーカーから認められる品質を確立していった。 1980年代には、磁性材料事業に本格参入。HDDモーター用の高性能磁石を開発し、IT産業の発展に貢献した。子会社の大同電子を通じて、この分野で世界トップクラスのシェアを獲得するに至った。 1990年代から2000年代にかけては、グローバル展開を加速。アメリカ、ヨーロッパ、アジアに生産拠点を設け、世界中の顧客に製品を供給する体制を整えた。特に自動車産業向けのターボチャージャー部品は、燃費向上ニーズの高まりとともに需要が急増した。 2016年8月、創業100周年を迎えた。100年の歴史を振り返りながら、次の100年に向けた新たな挑戦を宣言。電動化や脱炭素といった時代の変化に対応すべく、新素材の開発や生産プロセスの革新に取り組んでいる。 2024年6月には「2026中期経営計画」を発表し、航空機・エネルギー分野での事業拡大を打ち出した。また2026年2月には日本高周波鋼業の全株式を取得する予定で、特殊鋼分野でのさらなる地位向上を目指している。
主なグループ会社・関連会社
大同電子:磁石材料の製造・販売 大同興業:鋼材の販売 フジオーゼックス:自動車用ファスナーの製造 大同マテックス:特殊鋼の加工・販売
最近の動向
2026中期経営計画:航空機・エネルギー分野での事業拡大を掲げ、2026年度の売上高8000億円を目指す計画を発表(2024年6月)。 日本高周波鋼業の買収:2026年2月に日本高周波鋼業の全株式を取得し、特殊鋼事業の競争力強化を図る(2024年12月発表)。 脱炭素対応:水素還元製鉄技術の研究開発を進め、CO2排出削減に向けた取り組みを加速している。
働く人のデータ
- 平均年齢
- 40.1歳
- 平均勤続年数
- 17.8年
- 平均年間給与
- 811万円
この企業を一言で表すと
航空機エンジンや自動車部品に使われる特殊鋼で世界トップクラスのシェアを持ち、100年以上の歴史を持つ日本を代表する素材メーカー。