株式会社ダイセル
基本情報
- 読み
- だいせる
- 上場区分
- プライム市場
- 本社所在地
- 大阪本社:大阪府大阪市北区大深町3-1グランフロント大阪タワーB、東京本社:東京都港区港南2-18-1JR品川イーストビル
- 設立
- 1919年9月8日
- 業種
- 化学メーカー
- 資本金
- 362億7,500万円
- 売上高
- 5865億3100万円(2025年3月期)
- 従業員数
- 11,178名(連結)
事業内容・特徴
事業概要
ダイセルは、セルロースを基盤技術とする化学メーカー。タバコ用フィルターで日本唯一、世界シェア第2位を誇り、自動車エアバッグ用インフレーターでも国内トップ、世界3位の地位にある。セルロイドから始まった企業が、時代に合わせて事業を進化させ、今や幅広い化学製品を手がけるグローバル企業へと成長した。
業界での立ち位置
日本の化学業界において、セルロース化学と有機合成化学の両方に強みを持つユニークな存在。タバコ用フィルターや自動車エアバッグという、一見関係なさそうな製品で世界トップクラスのシェアを持つ、技術の多様性が際立つ企業だ。三井グループに属し、安定した経営基盤を持つ。
強み
1. タバコ用フィルターで日本唯一の製造メーカーであり、世界シェア第2位という圧倒的な地位を確立している。 2. 自動車エアバッグ用インフレーター(エアバッグを膨らませる装置)で国内トップ、世界3位のシェアを持つ。 3. 「ダイセル方式」と呼ばれる独自の生産革新活動により、製造現場の効率化と品質向上を実現している。 4. セルロース技術を応用した多様な製品開発力があり、医薬品、液晶フィルム、火工品など幅広い分野で事業を展開している。
主なサービス・製品
セルロース製品:タバコフィルター、液晶フィルム、医薬品添加剤 有機合成製品:酢酸、溶剤、樹脂原料 火工品:自動車エアバッグ用インフレーター 合成樹脂:エンジニアリングプラスチック、POM樹脂
沿革
ダイセルの歴史は1919年、8社のセルロイド製造企業が合同して「大日本セルロイド株式会社」を設立したことから始まる。セルロイドは、当時の最先端素材で、眼鏡のフレームや装飾品、映画フィルムなど、幅広い用途に使われていた。しかし、燃えやすいという欠点があり、より安全な素材の開発が求められていた。 1934年、大日本セルロイドは写真フィルム事業を分離し、富士写真フイルム(現・富士フイルム)を設立した。カメラや映画の普及に伴い、写真フィルムの需要が急増していたため、専門会社として独立させたのだ。この決断が、後の富士フイルムの大成長につながった。 戦後、セルロイドの需要は減少し、企業は新たな事業の柱を探す必要に迫られた。1966年、社名を「ダイセル株式会社」に変更。セルロイドにこだわらず、セルロース化学の技術を活かした新製品の開発に注力する方針を打ち出した。 1979年には「ダイセル化学工業株式会社」に改称し、化学メーカーとしてのアイデンティティを明確にした。この頃から、タバコ用フィルターや自動車エアバッグ用インフレーターといった、現在の主力製品の開発が進められた。 タバコ用フィルターは、セルロースアセテート(酢酸セルロース)という素材を使う。ダイセルは、セルロース技術の蓄積を活かし、高品質なフィルターを製造する技術を確立。日本国内では唯一のメーカーとなり、世界でもトップクラスのシェアを獲得した。 自動車エアバッグ用インフレーターは、火薬の技術を応用した製品だ。衝突時に瞬時にガスを発生させ、エアバッグを膨らませる装置で、安全性と信頼性が極めて重要となる。ダイセルは、火工品(火薬を使った製品)の技術を持つ強みを活かし、この分野でも世界的なシェアを獲得した。 2011年、社名を現在の「株式会社ダイセル」に変更。シンプルでグローバルに通用する社名へと改めた。 ダイセルの強みの一つに、「ダイセル方式」と呼ばれる生産革新活動がある。これは、トヨタ生産方式を化学工場向けにアレンジしたもので、無駄を徹底的に排除し、品質と効率を高める取り組みだ。この活動により、ダイセルの工場は業界でも屈指の生産性を誇る。 三井グループの一員として、安定した経営基盤を持つダイセル。セルロイドから始まった企業が、時代のニーズに合わせて技術を進化させ、今も化学の力で社会を支え続けている。
主なグループ会社・関連会社
ダイセルパックシステムズ株式会社:包装資材の製造・販売 ダイセルセイフティシステムズ株式会社:自動車安全部品の製造 ダイセルバリューコーティング株式会社:コーティング事業 ポリプラスチックス株式会社:エンジニアリングプラスチックの製造(持分法適用会社)
最近の動向
電池材料事業:リチウムイオン電池の電解液や、全固体電池の材料開発に注力しており、EV市場の拡大を見据えた投資を進めている。 医薬品事業拡大:セルロース技術を活かした医薬品添加剤の開発を強化し、製薬業界向けの事業を拡大している。 カーボンニュートラル対応:CO2排出削減に向けて、バイオマス由来の化学品開発を推進している。
働く人のデータ
- 平均年齢
- 42.2歳
- 平均勤続年数
- 15.9年
- 平均年間給与
- 859万円
この企業を一言で表すと
セルロース化学と有機合成化学の技術を活かし、タバコフィルターやエアバッグで世界トップクラスのシェアを持つ化学メーカー。